自動車営業のエースが、26歳で「1年目」からやり直した理由

自動車の営業として、入社2年目からトップラインに名を連ね、社内ではエース格。数字も出続けていた上田雄一郎さん。それでも26歳のとき、その看板をいったん下ろし、まったく未経験のBtoB・無形商材の世界へ飛び込んだ。話を聞くと、そこにあったのは苦労話ではなかった。むしろ、楽しそうに前を向く姿だった。

このまま続けても、上は見えていた

—— 前職では、営業としてかなり成果を出していたそうですね。

上田さん 自動車の営業をしていました。最初は売れなかったんですけど、2年目からは社内でも上位に。「地元で負けるわけにはいかん」という気持ちで数字を追っていたら、いつの間にかエース扱いしてもらえるようになって。

—— 順風満帆に見えます。なぜ、転職を?

上田さん それが、3年目くらいから、ふっと虚しくなったんです。成果が出ても、嬉しいというより「楽しい」。でも同時に、天井が見えてしまった。もし前の会社に残っていたら、5年後にはたぶん諦めていたと思います。上が見えてしまって、同じことの繰り返しで、面白みを感じられへんかったやろうなと。だから、まだ見ぬ景色を見てみたくなったんです。

看板がなくても売れる自分に、なりたかった

—— 前職での成果は、自分の力だったと思いますか?

上田さん 正直に言うと、会社の看板の力が大きかったと思います。広告も集客も、会社が整えてくれた土台の上に、自分の数字が乗っていた。4年いて、後輩を持つ立場になるほど「これ、自分だけの力ちゃうな」と、はっきり思うようになって。だからこそ、看板を下ろした自分がどこまでやれるのか、確かめたくなったんです。

—— 周りは、引き止めたのでは?

上田さん めっちゃ言われました(笑)。「もったいない」「こんだけ成績残してるのに」「お客さん置いていくんか」「俺らのことはどうなんや」って。考え始めた頃は揺れていましたが、「ここをやりたい」と決めてからは、不思議とブレなかったです。

どうせ最初は、みんな未経験

—— まったく畑違いの業界へ。怖くなかったですか?

上田さん 怖さは、あんまり(笑)。どんなことも最初は未経験やし、それなら楽しんだ者勝ちかなと思っていました。

「モノ」を売る営業から、「形のない価値」を売る営業へ

—— アスタノでの最初の営業、覚えてますか? 手応えは。

上田さん 手応えですか? ……全然でした(笑)。前職との違いは大きく2つあって。1つは、法人が相手か、お客様1人が相手か。もう1つは、前は車という「モノ」があって、見比べて提案できた。でも今は無形商材。形のないものに、どう価値を足すか。そこがガラッと変わりました。

—— 売り方も、変わった?

上田さん 全然違います。前はノリと勢い、あとは「安さ」で押していた部分もあって。今は、相手の実績や課題をちゃんと踏まえて提案する。一発の「重み」が違うんです。BtoB営業の先輩がいるので、まずは見よう見まね。そこに自分らしさも混ぜながら、分からんことはすぐ相談して、対話で乗り越えています。

—— 正直、いま「自分の実力で売れている」実感は?

上田さん ……ないです(笑)。今は完全に、先輩のサポートありきなので。でも、そこは伸びしろやと思っていて。次は逆に、自分が先輩を支えられるくらいまで上がりたいです。

追いつきたい人が、ここにはいる

—— ベンチャーで働いてみて、成長できる環境だと感じますか?

上田さん 一番は「上には上がいる」ことですね。前職だと、正直もう上が見えてしまっていた。質問しても「お前が分からんなら、俺も分からん」みたいな世界で(笑)。でも今は、聞けばすぐ答えが返ってくるし、自分より上のレベルの人がいる。追いつけ追い越せで、毎日1つ、いや3つ4つ5つは新しいことを学べる。それが楽しいんです。

—— ほかに、ベンチャーならではだと感じるところは?

上田さん 裁量が大きいことですね。あと、社長との距離が近くて、採用ひとつ決めるのも「これどう思う?」とみんなで意見を出し合う。大手だと上下があって、上に意見が通らないこともある。でもここは、まず話を聞いてもらえる土俵がある。それが新鮮でした。

一度、外の世界を見てほしい

—— 今、同じ場所で燃えきれずにいる営業マンに、一言。

上田さん 僕も昔は、自動車営業を極めることだけを考えていました。そうすると、会社の中の狭いテリトリーでしか物事を見られへんようになる。でも、「自分は何がしたいんやろ」「どうなりたいんやろ」を軸に外を見ると、「あ、こんなことにも挑戦できるんや」って気づくんです。今の仕事を大事にしながらでいい。前職の先輩でも、地元の友達でも、いろんな人と話してみてほしいです。

「失敗して当たり前、成功して男前」。それが、上田さんの座右の銘だ。看板を下ろした先の景色を、これから自分の力で塗り替えていく。


【プロフィール】
上田 雄一郎(Yuichiro Ueda)
株式会社アスタノ 営業部/2026年入社・大阪府出身
趣味:読書、ゲーム、サウナ 座右の銘:失敗して当たり前、成功して男前

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